
動物病院で働く人は、獣医師だけではない。動物看護師、という職業がある。 これは獣医師や医療における看護師とは違って国家資格や公的資格がなく、さまざまな団体が独自の基準で資格を与えているのだが、 職務内容は入院動物の世話や健康管理、手術の準備から獣医師の指示の元動物を抑えたり、掃除や受付まで、幅広く、かつ重要な職務を請け負っている。 約八割の動物病院で動物看護師が採用されており、全国で約2万人が従事しているという。
しかし、先に述べたとおり動物看護師は公的資格がなく、さまざまな団体が養成し、資格を与えているため、単に動物看護師の資格を持っているといっても受けてきた教育過程、質はばらばらである。 また、それらの資格がなく、その教育を受けていない場合でも動物看護師として動物病院で勤務することが可能である。 そのため、共通したカリキュラムや、統一された認定機構が必要とされているが、そのための議論が始まったばかりというのが現状である。
また、現行の法制度では獣医師以外が獣医療にかかわることがほとんど想定されていないため、動物看護師をめぐっては次のような問題点がある。 まず、飼育動物の診療は獣医師の独占業務なので獣医師でないものは診療を業務としてはならない。 しかし診療行為の線引きが明確にされていないため、動物看護師が日常的に麻酔、投薬、レントゲン撮影などの診療行為を行っているところが多いとされるが、 各動物看護師によって教育課程や訓練の度合いが違うため、診療行為によって患者を危険にさらす可能性がある。
